信濃毎日新聞に連載 第12回 ケータイの落とし穴−いま子どもたちの世界は
| 信濃毎日新聞毎週月曜日に連載 第12回 ケータイの落とし穴−いま子どもたちの世界は 「知っていなかった大人・親」 |
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| 下田 博次 | |
| 認識度合いに地域差も | |
| 子供のインターネット・携帯電話を考える私たちの市民活動の情報提供対象は、最初は大人や親だった。PTAや青少年の補導関係者らを対象に講演やセミナーを開いてきたのだ。 半年くらいは、私が一人で話してまわっていたが、最近では私だけでなく、他に5人ほどがキッズ・セーフ・インストラクターとして活動するようになった。さらに、この春からは群馬県庁の支援を受けインストラクターの人数が倍増する見込みである。 大人・親向けのセミナー、講演の内容は携帯電話の機能の解説から始まり、携帯電話を使った10代の子供達の非行や、犯罪被害など実態の説明をした後,対策編として家庭で使用ルールを作ること、地域社会で親同士の勉強会を作り、互いに情報交換などをするよう提案をして終わる。 さてこのような大人・親向けセミナーの反応であるが、基本的には中高生など子供達と同様に「知らなかった」「よく考えていなかった」という人が多い。ただし子供と大人・親とでは「知らなかった」という内容が違う。子供達は携帯電話をインターネット端末と認識しているが、親達はそうではない。単に「子供といつでも連絡が取れる電話」という認識である。 それだけにインターネットに接続する携帯電話、の悪い使い方によって起きる事件の数々に驚くのである。 中高生の子供達と同様、我々は大人からも講演会場でアンケートデータをとっているが、ほとんどの親は、携帯電話の危険性について、「援助交際やワン切りといった言葉は知っていたが、危険性の認識はほとんど無かった。」という。そして、「『出会い系サイト』『ワン切り』など聞いたことや、少しの意味くらいなら知っていたけど、被害にあっている人がこんなにいるとは知らなかった。今日の講演はとても参考になった。」「便利で(使わせるのが)当然と考えていました。取り扱いの注意点をしっかり家庭でもやっていかなければならないことを思い知らされました」など、講演を聴いた後に驚きの感想が書かれている。 問題は驚いた後である。「講演会を聞いて子供の(携帯)使い方のルールやマナー、取り扱いの注意をしっかり家庭でもやっていかなければならないことを思い知らされました。」という感想を書いてくれる人は、場所によってはよくて2割くらい。危険性を認識したものの、どうしたらよいのかわからず立ちすくんでいる人の方が多い。まして地域で勉強するための仲間作りをしようと動き出す大人の数はまだ少ない。積極的に勉強会や情報交換サークルなどを作り始めたり、学校や教育委員会を動かしたりするところは、以前から以前から地域の青少年問題への取り組みを熱心に行っている人々が多いことがわかっってきた。IT時代の地域差が予感される。 |
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| 信濃毎日新聞2003年4月7日(月曜日) | |
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