信濃毎日新聞に連載 第24回 ケータイの落とし穴−いま子どもたちの世界は
| 信濃毎日新聞毎週月曜日に連載 第24回 ケータイの落とし穴−いま子どもたちの世界は IT時代の新たなルール作り |
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| 下田 博次 | |
| 地域・仲間で情報交換を |
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| このとこのところ少年。少女に関係する衝撃的事件が続き、親の責任を問う声も強まっている。某政治家の粗泰な「市中引き回し、打ち首発言」には同意しないが、子供のインターネット、ケータイ利用でも他者に害を与えたケースなどで、今後は親の監督責任が声高に問われるかもしれない。 なにしろインターネットは自己責任の世界なのだ被害を受けても、基本的にば自分のせいで、偶然に子供が加害者になってしまっても責任を問われかねないリスキーな世界である。親たちはインターネット・パソコンや携帯電話を子どもに与えるならばそのメディア教育に責任がでてくると、私はみている。 二十一世紀の子供たちは、インターネットの世界で生きていかざるをえないだが、子供だけ勝手に勉強すすればいいとし欄顔は出来ない状況を、インターネット接続型携帯電話というメディアが作っているのだ。これからの観たちは責任を持って子どもを育てるためには、最小限の勉強が必要になるだろう。しかし一人で勉強しようとしてもなかなか大変である。できれば仲間をつくって一緒にやるほうが元気が出てくる。子供の動きや対策について情報交換もできる。 特に子供のケ一タイ利用の指導を考えるとき、地域社会の問題が出てくる。「わが子には使わせない」、あるいは「使う場合にはきちんと規則を決める」といっても、「わが屋は偏屈だと思われるのではないか」とか「自分の子が地域、仲間から浮いてしまうのでは」と言う心配が強い。そこで地域で一緒に学習したり考えたりして、携帯電話利用を問題にする空気を作るとか、さらに一歩踏み込んでIT時代の新しい社会常識を作る仲間作りをする必要があるはずだ。私は、そう考えてきたのだが、このように考えるのは私ひとりではないこともわかってきた。 例えば先ごろ、新潟鼎の十日町市では、周辺の町村を含む広域のPTA連合組織が、「子供たちに携帯電話を与えないようにしよう」という決議をおこなった。すごい問題提起である。十日町市の、この動きの詳細は今の時点では梱(つか)めていないが、が知る限りでは、誰か専門家を呼んでメディア教育の学習をしたうえで「子供たちにケータイは必要がない」と判断したわけではない。最近の子供と「ケータイに絡むさまざまな事件を見過ごしにせず、大人の常識で判断したうえでのことのようだ。 私の地元、群馬鼎の 太田市では昨年、地域の学校に呼びかけて「携帯電話利用を親子で話し合いルールを作ろう」という動きが出た、。そして皆のお手本になるようなルールを選ぶコンテストまで行った。この場合は事前の学習があった。同様に一定の学習をもとに町ぐるみで動きを作っているのが石川県の野々市町である。ここでは、子供のケータイ利用を考える地域のプロジェクトがスタートした。私としては、子供に「ケータイを持つな」と言うだけでは済まないと思っている。納得して親子の自己判断で持つ持たないを決めてもらいたいので、ワークショップ形式の講演会を仕掛けているところである。 例えば長野県の須坂市の常盤中学校では、子供たちに私が直接理由を説明したうえで「下田は中高生にケータイは必要ないと思う。君たちはどう考えるか」と設問し、意見を引き出す作業を試みた。 メディア教育的試みだけではない。ネットショッピングや料金問題から、ケータイ利用の消費者問題という視点が浮上している。今後はIT時代の賢い消費者教育も必要だろう。いや賢い消費者よりも、「まともな携帯電話会社作り」の方が急務かもしれない。 |
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| 信濃毎日新聞2003年7月20日(月曜日) | |
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