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村長の2001年6月の論評
きりん新聞社(現在「ねちずん新聞」)が出来た訳 |
きりん新聞社(現在「ねちずん新聞」と改名しました)としては、インターネットがTV以上にパワフルなメディアの力であり、今後もそのメディアが増幅することから、子供たちへのインターネット・リテラシーがきわめて重要と考えます。子供たちに使い方を教えるだけではなく、子供たちにその危険性も知らせ、自分にとって良い使い方を考えてもらいたいのです。そのためには、まず大人が子供のインターネット利用をめぐる様々な出来事、事件などを知る必要があると思います。
実際にインターネット利用が世界的に活発化してきた1995年以降、少年・少女あるいは青年たちにとってインターネットが本当に良いメディアなのか考えさせられる出来事が増えています。子供たちを暴力や性犯罪に引き込むようなサイトの急増ばかりではありません。1995年5月にオーストラリアの高校で、ネットから入手したテロ教本を使った一種の刺激臭兵器が作られ被害が出ました。ネット上では爆発物の買い方、科学物質の入手、時限装置の使い方から、サリンの製法装置まで公開されているのです。
青少年のネット犯罪では、また、90年代よりハッカー(本当はクラッカーと呼ぶべきでしょう)の動静が世界的に注目されてきました。コンピューターに強い子供たちが自分の能力を試すためのイタズラにとどまらず、確信犯的にネット詐欺やデータの盗用などを行うことは珍しくなくなりました。その犯罪規模も大きく、2000年3月26日には米連邦捜査局(FBI)が18歳のハッカーを逮捕しましたが、この少年はインターネットで電子商取引サイトからクレジットカードのデータを盗み出し3億円以上の被害を与えて逮捕されたのです。 近年日本では凶悪犯の少年検挙例が急増しており、改正少年法が施行されました。また、そうした世相の中で、警視庁が、有害ネット情報の閲覧規制に乗り出そうとしています。
しかしいくら大人が法の締め付けをもってしても、インターネットでの性犯罪有害情報問題が解決するとは思えません。技術的な対策が未熟ですし、子供たちのほうが、次々と新しい利用技術を身につけたり、自ら開発したりするのです。 問題なのは、むしろ大人の側ではないでしょうか。ポルノ発信で一儲けしようとしたり出会いサイトで少年少女の人生を狂わせる無責任な大人たち。もっと悪いのは、インターネットが本来何のために作られたかを理解しないで、ただ米国に遅れるから、とか景気対策になるからと税金を使ってブームを煽るこの国の政治のありようです。
今しっかりとした大人の考えが日本の社会に必要だと思います。そして、判断能力・責任感のある大人が子供たちとインターネットの利用法を一緒に考えることが必要だと思われます。最終的には子ども自身の自覚と精神的・知的成長こそが問題を減らしトラブルを解決する道だと信じます。そして子供たちの為のインターネットを考えていけば、必然的に日本の大人のメディア・リテラシーの問題が浮かび上がってくるに違いありません。
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