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ねちずん新聞 村長の論評・ニュース解説

ねちずん新聞 インデクス
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 また増えてきた。
マスコミからの取材。改めて私の主張を記します。

 このところ、再び?新聞、テレビなどマスコミからの取材申し込みが増えてきたが、現実の問題解決活動が中心の私の活動にとっては、よいことばかりではない。とくに朝日新聞に大きくとりあげられたことは、多くの関心を喚起できるということで悪いことではないのだが、「下田さん、いつから携帯使え!という立場になったのか?」と聞かれて困ることにもなった。この誤解は同紙の「ケータイ安全に使おう」という大見出しにあった。本文をよく読んでみないと私の真意が伝わらない。見出しは怖い。
 私は「使え」とか「使うな」などと主張しているわけではない。「携帯インターネットを、安易に子供に使わせてはいけない。使わせるのなら親や大人は努力するべき」と言っているだけだ。それも相当な努力を要するぞ、と申し上げている。低年齢の子供には覚悟して使わせるくらいの気持ちが必要と言っているだけだ。
 私の真意は毎日新聞(11月5日朝刊)のほうに書いておきました。以下に改めて紹介します。ご理解のほどを。

子供の携帯インターネット利用問題の解決法
群馬大学社会情報学部教授 下田博次

 現在私は群馬、茨城、鳥取3県からの依頼で、インターネット時代の子育て支援プログラムの一環として市民インストラクターの養成を行っている。この市民インストラクターというのは、日本の子供達(中高生)のインターネット利用問題を解決するための啓発や相談活動等を行うボランティアさんのことである。
 ところで「日本の」と言ったのは他でもない。わが国の中高生など思春期の子供らは、パソコンからよりも携帯電話からインターネットの各種メディア機能を自由に使っている。このことを「日本は子供の時代から世界最先端のモバイル・インターネットを体験させている」と嬉しげに言う人もいるが、ことはそう単純ではない。というより現状、実態を知れば、そんな呑気なことは言えないだろう。
 周知のようにインターネットの母国である米国では「子供のインターネット利用は慎重にするべきで、注意も無く好き勝手に使わせてはいけない」というのが常識である。国を挙げて子供のネット利用能力(機器の操作能力ではない)としての判断力と自制心を高めつつ段階的に使わせる工夫をしているといって過言ではない。ところが日本の社会には、このような常識は無いといってもいい。あればフイルタリングソフトはもっと普及していただろうし、なによりノーガードで有害情報に接することができる携帯電話など、子供にこんなに売りつけたりはしなかったろう。
 私は1999年の、高校生向けに有害な情報がダイレクトに入るiモードタイプの携帯電話が発売された時から、子供社会への影響を調べたり、警察庁の「少年インターネット利用問題研究会」座長として思春期のネット利用実態調査をまとめたりしているが、現在までのところ子育て教育の観点からは、ケータイの好ましい影響より悪い影響のほうが圧倒的に強く出ていると判断している。例えば今年の警察白書は、日本のインターネット犯罪が増加していること、特に青少年の携帯電話からのインターネット利用による非行、犯罪の増加が深刻度を増していることを訴えている。
  こういう時代に子供を健全に育てるのは大変だということで、家庭でいつごろから子供にパソコンや携帯電話を与えるべきか。また親が責任をもって指導するために何をすべきかをアドバイスをする市民ボランティアを増やす試みがはじまったのである。群馬県では昨年16人の市民インストラクターが誕生し地域で啓発活動などをはじめている。3県のインストラクターの顔ぶれは様々でパソコン、ケータイに強い主婦からお寺の住職さん、小学校の校長さん、携帯電話会社の中堅社員から小児科の医師まで多彩である。特に茨城県では県のPTAリーダー達が先頭になって活動を始めた。
 最近の子供の携帯電話を利用した事件の増加から「子供の携帯電話を取り上げろ」などという声も各界から出はじめた。しかしそんなことができるわけもなく、無思慮に与え手に負えなくなったから取り上げるのでは子供に馬鹿にされるのがオチである。最終的には、携帯電話会社の宣伝に煽られ後先考えずに子供に厄介なメディアを買い与えるような保護者を賢くする地域社会教育システム作りしかない、と私は考えている。
 もともとインターネットは80年代に市民の地域活動を活発化するためのメディアとして発展、その利用者の急速な広がりから営利目的に使われるようになったといういきさつがある。やってできないことはなかろう。

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