援交少女は被害者か?
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Teens EXPRESS 第37回放送
援交少女は被害者か?(サブテーマ:警察庁の方針転換を考える)
     
放送局 FM 群馬

第37回1月16日の放送の時間がやって参りました。
 『援交少女は被害者か?(サブテーマ:警察庁の方針転換を考える)』

 今回のテーマは『援交少女は被害者か?(サブテーマ:警察庁の方針転換を考える)』です。Teens Expressでは、去年の夏に3週にわたって援助交際をテーマにトークしてきました。この時の放送は、援助交際の実態が非常に生々しく伝えられたということもあって、大きな反響を呼びました。今回は去年に引き続き、緊急に援助交際問題を取り上げてみました。というのも、2002年12月26日に「警察庁が増加する児童買春問題に対応するため、新たな法規制に動き出した。」ということだったからです。警察庁の新しい考え方は、援助交際についてこれまで被害者とされてきた未成年の少女にも罰則を与えよう、というものです。この規制は援交や児童買春問題について新たな解決策となるのか?他に対策はあるのか?このことについて、Teensがどのような意見を持っているのかを語ってもらいました。

 スタジオに出演してくれたのは、学生スタッフの河合さんと共愛学園高校3年生の井出さんです。最初の二人の意見は「援交少女に求められるのは、自分が共犯者であるという自覚。規制が強まれば、ある程度の抑制にはなる。しかし、そのうちこの規制にも抜け道ができてしまうのではないか?」と、賛成ではありつつ懸念の声も聞けました。

 この法規制案に関する専門家の批判的なコメントが朝日新聞に載っていました。その専門家、坪井弁護士と牧野弁護士に電話インタビューをしてみました。まず坪井弁護士は以下のように語っています。「子供達に罰則を求めるこの規制案には反対。今の状態を放置していてはいいというわけではないが、児童買春問題については、子供達はあくまで被害者として扱われなければならない。それなのに、子供達を犯罪者として保護するのはあまりにも本末転倒なやりかただ。そして、子供達が悪いのではなく買う大人が悪いという意識形成の努力がされ作られてきたなか、(この規制は)それを後退させてしまうのではないかという懸念がある。また少年法というのはあくまで犯罪をしてしまった子供を更生するための法律である。」そして牧野弁護士は「出会い系サイトを規制するのは、非常に難しいことである。現時点では規制するべきでない、という立場をとる。というのは、年齢確認のできない出会い系サイトを監視しつづけ、犯罪だと認定するのは極めて難しいことであるし、プライバシーをわしづかみするような規制になってしまうからである。
 アメリカでは1996年にインターネット上による情報発信に対する規制法案-CDA法(Communication Defenses
Act)という未成年者への情報発信は懲役刑と罰金を課すという法律が議会を通過した。しかし、プロバイダーやインターネット関連の各種団体が一斉に反対し、裁判所での違憲判決になる。理由は、情報発信の送り手やアクセスする側の年齢を知る手段がないだから。お互いの年齢がわからない状態で、一方的に違法行為と断定して逮捕することになると、表現の自由や通信の自由が大きく侵害されてしまう。有害物質を体内に入れるような科学的検討のできるようなことではないだけに、一方的に大人が年齢制限を定めてしまうようなこの規制は正しくない。むしろこの問題は地域社会におけるコミュニティーの同意によるコントロールが求められる。」と技術的な面からこの規制に反対していました。

 スタジオには井出さんという女子高生に出演していただき、いろいろ意見が聞けましたが、一方他のTeensはどのような考えを持っているのでしょう?その声を聞くために市川アナウンサーが、街頭インタビューとしてゲームセンターで取材しました。その模様は本人のプライバシー保護のため、音声を変えて放送されました。


市川アナ :これからは女子高生にも中学生にも援交したら罰が与えられるというような法律が作られそうなんですけど、本人達としてはどうですか?
女子高生A:これオヤジが悪いから、女の子は罰せられなくてもいいと思います。とにかくオヤジが悪いから!
市川アナ :なんでオヤジが悪いんでしょう?
女子高生A:オヤジはちゃんとした考え持ってるんだから。
市川アナ :オヤジはちゃんとした考え、知識を持っているからだと。じゃあなんで
女子高生は罰を与えられなくていいの?
女子高生A:女子高生はまだ世の中わかってないし、お金がないからいいと思います。
市川アナ :どういう理由でお金がないんでしょうか?
女子高生A:日焼けサロンに行ったり、服買ったり、プリクラ代とかかさむから。
市川アナ :ではそれは、お金がかかるから女子高生は援助交際してもしかたがないということですか?
女子高生A:そうゆうこと。
市川アナ :ちなみにあなたの場合、月にいくらぐらいお金を使うのですか?
女子高生A:20万くらい。
市川アナ :何に使っているの?今挙げたほかにもある?
子高生A:髪の毛、日焼け
市川アナ :では、援助交際の話しに戻って。買う大人がいるから売る援助交際があるわけで、もし買う大人がいなくなったらどうする?
Aの友だち:そしたら仕事するんじゃないかな?そだよね?
女子高生A:うーん、でも、オヤジは絶対するよね。いなくなんない。
Aの友だち:絶対いる!エロイから。今ヤレる人がいないから、お金でやろうとしてるんだよね。
市川アナ :では最後の質問です。オヤジに声をかけられたことはありますか?
女子高生A&友だち:あるあるある。
Aの友だち:3万どう?とか。駅とかね、歩いてるといるよね。普通にしてるのに、ものすごい来る。サラリーマンもいるし、マニアみたいみたいのもいる。でもさ、今より前のほうがいた。

 この二人は出会い系サイト書き込み規制をする案案に反対だと答えています。これ以外にも、女子高生に話しを聞いてみたら、「オヤジが悪い、女子高生に罰則を与えるのはよくない。」との声が聞けたそうです。では、実際に援交経験があるという人はどのよう
に考えているのでしょう。そこで援交経験者である、さとこ(仮名)に実際に話しを聞いてみました。


市川アナ  :今回問題となっているこの規制案について、さとこはどう思いますか?
さとこ   :書いただけで、っていうのはおかしいですね。それで罰せられるっていうのは・・・。
河合スタッフ:それで、援助交際をやったら、罰せられてもいいと思う?
さとこ   :援助交際をやって罰せられたら、承知でやってるからいいと思うんですよ。けど・・・書くだけじゃ納得いかないですね。
市川アナ  :で罰せられてもいいと思うのはどうして?
さとこ   :一応それ覚悟でやってるわけじゃないですか。理由があれど、売春
は・・・。

市川アナ  :じゃぁ、売春しているほうも、それなりの覚悟をしてやっているの?
さとこ   :(覚悟)してますね、私は。
河合スタッフ:それは、今まで援交やってきて、そう思うようになった?
さとこ   :そうですね。
河合スタッフ:やり始めた時はどう思った?
さとこ   :全然オヤジが悪いと思いましたね。
市川アナ  :じゃぁ次の質問にいきます。援助交際をする場合、多くの人はお金を理由にするんだけど、それ以外の理由というのもあると思うんだよね。それについてはどう思いますか?
さとこ   :どうですかねぇ・・・。私の場合は家出とかでお金がなかったりとかあったんで。
合スタッフ:じゃぁなんで、さとこは家出なんかしたりしたの?
さとこ   :学校にも行きたくなかったし、家にもいたくなかったし、遊びたかったんですね、要は。
河合スタッフ:家にいるよりおじさんといるほうが楽しかった?
さとこ   :おじさんといると、何時間かで大金が入るし、そのあと友だちと遊ぶ予定があったし。
市川アナ  :おじさんといて、安心するっていうことはあった?
さとこ   :(安心すること)は、なかったですね。
市川アナ  :家族と一緒にいて家族とだんらんできない分、おじさんと一緒にいるとスキンシップがはかれたり、優しくされるから安心するっていうことはなかった?
さとこ   :それはないですね。ただお金のためにオヤジといて、お金のために二人でいた。
市川アナ  :じゃあお金のために我慢したこともたくさんある?
さとこ   :ありますね。
市川アナ  :どんなこと我慢しました?
とこ   :やっぱ嫌な要望を言ってくるオヤジがいるんですよね。
河合スタッフ:でもやったんだ。お金のために。
さとこ   :やったり、もありますし、また外に男の人を待機させといてオヤジ狩
りをしたこともありますね。

河合スタッフ:それは拒否しても、おじさんは強制してきた?
さとこ   :強制する人もいますね、中には。

 このーインタビューで印象的なのは「罰を覚悟のうえで、援助交際をしている。」また、家出が理由でやっていたということ。それを受けて河合さんは「以前、援助交際をテーマに扱った時にインタビューした子も家出が理由だった。生活費のためにその子は援助交際をしていたそうです。じゃぁ家出しなければいいと、普通思うのですが、そこが問題じゃないですか。家出してしまうような環境に陥らされてしまったその背景を、もっとまわりの大人がなんとかしなきゃいけないんじゃないかな。そんな背景や精神的な部分を、大人達や友達がもっと補わなきゃいけない」と語っています。援助交際の理由は、ただ物質的な欲望だけではない。その背景を知らないで、頭ごなしに子供にも責任を押し付けるのは間違っているようです。

 まとめにこの法案について「ただ、形だけのこの規制はよくない。援交をなくす完全なものとはならない。やはり心の問題なのだから、親と子の話し合いや性教育の必要性が求められる。」という意見でスタジオは一致しました。援助交際対策は携帯による出会い系サイトへの未成年者による書き込み禁止や、少女に対する罰則だけでなく、携帯ビジネスをしている業者への社会的責任についても色々と議論されてきています。しかし、最終的にはTeensが今の大人を超えて賢くなる必要があるということです。
     

      番組製作スタッフ

市民参加型マラソン番組Teens Express、一年という長い道のりを走りきるには、みなさんの参加なくしてはできません!番組では物申したいTeens、そして「こんなことを番組で取り扱ってほしい。」といった発想や、いままでのテーマに対する意見等を募集しています。

『子どものインターネット利用を考える ねちずん村』より
援助交際など子どもに関係するインターネット上の事件はホームページねちずん村(http://www.netizenv.org)
きりん新聞http://www.aoba.sakura.ne.jp/~itlitera/news/news0.htm)をご覧ください。

      放送予定     
毎週木曜日です。Teens EXPRESSをお楽しみに。
番組に関する皆様のご意見お待ちしています。
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