―報告― 茨城県で本格的な市民インストラクター養成講座ができた
 2006年8月25日更新

 過去2年間、ねちずん村が群馬県と国の支援を受けて試行錯誤しながら作り上げてきた「IT時代に子どもを保護者自身の手で守り育てる市民インストラクター養成プログラム」の成果を正当に評価してくれた茨城県庁の方々のお申し出で茨城県メディア教育指導員という名の市民インストラクター養成講座をスタートさせ、先週無事に終了することができた。
 忙しくて全コース受講できない人の補講を含めて合計24時間におよぶ連続講座を組んでみた。結果は、茨城県庁の皆さんや27人の受講生の方々に「大変充実していた」と喜ばれ、私をはじめ講師、スタッフは勇気百倍、一層の励みとなった。次は鳥取県である。ちなみに、今回の連続講座には、鳥取県庁の職員がはるばる会場の水戸市まで出かけてきて全コース受講されたことに内心驚き、この熱意に応えなくてはと張りきっている。
茨城の場合、受講者全員が県のPTA関係者だという点で群馬県とは講座の内容も異なり、今後の活動もかなり違うものになってくるだろう。なにしろ県Pの会長さん自身が先頭に立って市民インストラクター(茨城県ではメディア教育指導員と言う)になるべく、夏の暑い盛りに連続講座を受講されたのである。インターネットというパーソナル・メディアの子どもの利用では保護者が最終責任者であるという私どもの主張、というより世界的常識からすれば、茨城県ではじめて本格的な市民インストラクターが生まれたということになろう。(参考までに今回の連続講座の概要を添付した)ねちずん村の本当の仕事はここにあることがわかった。
 受講者の皆さんは、各自の携帯電話を使った実習、演習や「出会い系サイト研究家」を自称する群馬大学生の抱腹絶倒の報告さらには流通経済大学の松田助教授の心和むコンサートレクチャー群馬と茨城の市民インストラクターの交流プログラムなど諸プログラムを通じて、日本の子ども達が好き勝手に使っているインターネット、とりわけ携帯インターネットのメディア機能の複雑さと、この種の道具を子どもにまともに使わせることの面倒さを改めて実感されたことと思う。玩具のように見える(実際高価な遊び道具だが)携帯インターネットの子育て教育的観点からのリスクマネージメントは、ちょっとしたルールやマナー程度の知識では追いつかない。しかもユーザーである子どもの利用年齢低下と一方的に進む携帯インターネットのメディア機能強化(ハード、コンテンツ)のレベルアップのために継続的勉強(メディア・リテラシー)が必要になる。そのために市民インストラクター養成講座はインターネット時代の新しい社会教育プログラムにならざるを得ないのだが、ともかくも我々はその第一歩を踏み出せたと思う。


インストラクター養成プログラム

―1回2時間 連続8回  計16時間のプログラム―
       講師:下田博次(群馬大学社会情報学部大学院教授)
           松田哲(流通経済大学スポーツ健康科学部 助教授)
           ねちずん村ITキッズセーフネットインストラクター
             (武井昭仁、下田太一、下田毬子) 
       協力: DigitalKit.netスタッフ 、群馬大学学生
       会場: 茨城県水戸市青少年会館
内容

【1回目】

概論
  日本の子どものインターネット利用問題と解決
―携帯インターネットを中心に―
            群馬大学社会情報学部 大学院教授 下田博次

1、中高生のインターネット利用実態
2、子どものケータイ・インターネット利用問題の変化と広がり
3、インターネット時代のメディア・リテラシー
4、日本の子ども社会における情報化(インターネット化)の問題点
5、保護者、教師の責任と役割

【2回目】

≪インターネットの有害情報層の実態解説≫ 
 ねちずん村ITキッズセーフネット・インストラクター(下田太一、下田毬子)

1、子どもにとっての有害な情報とは
2、遊び場に共通する問題 
3、子どもの遊び場(ネット遊びの実態とワナ、落とし穴)    
4、疑似体験館CDを利用して懸賞サイトについて説明します。

【携帯インターネットによる演習】(下田太一、下田毬子)

1、子どもに有害なサイトを見てみよう
2、遊び場や掲示板をケータイで見てみよう  
3、ケータイでパソコンサイトを見てみよう  
4、QRコードを利用してみよう
   
【3回目】
≪指導プログラム≫
対策(学校と家庭)協力の原則、対策・・・・・・・下田博次

【演習】  【下田毬子 下田太一】
自分のケータイでアクセス制限、メール制限などをしてみよう
なりすましメール【偽装メール体験】

【4回目】
≪指導プログラム≫

―親、教師が子どもたちの携帯インターネットを深く理解するためのポイントを指導します―
  ねちずん村ITキッズセーフネットインストラクター(武井昭仁)

【5回目】
≪実践プログラム≫
子どもに有害な情報をどうやってブロックするか?・・・・下田毬子

≪実践プログラム≫
群馬県のインストラクター紹介と実践プログラム

1、群馬県でのインストラクター養成について・・・・下田博次
2、群馬県のインストラクター紹介
3、群馬県インストラクター養成講座終了後の活動について
4、ねちずん村の使命・役割・・・・下田博次

【6回目】
≪教養プログラムT≫
  ・海外の事情解説・・・ねちずん村ITキッズセーフネットインストラクター

≪まとめ≫     下田博次
 1、子どもの遊び過去、現在、未来
 2、注意、見守り、指導ポイント
    話し合い、質疑
*懇親会


【7回目】
≪教養プログラム≫
コンサートレクチャー  ・・・・・・・・松田哲先生(流通経済大学助教授)
  青少年とメディアリテラシー (ケータイのリスクインフォメーション)
  
【8回目】
≪実践プログラム≫
 1、受講生の発表 
 2、インストラクターの使命・・・・下田先生

  終了式
     インストラクターIDカード発行
     *記念撮影、


*内容の詳細、参加者の感想などは「講習会報告ブログ」を参照してください

会場の様子

修了書

講座受講生用教材